top of page

研究テーマ

近年、各種大会で発表した研究の概要をご紹介いたします。詳細の内容については、大会や観察会、イベント出展等でお尋ねください。

2022年度

ツバメがねぐらに選ぶ場所 - 赤外線カメラ・植物の調査から分かったこと -

 熊本県内の3地点の夜間ねぐらを中心に、個体数、環境要因等を調査しました。主要調査地における赤外線ライトとカメラを用いた調査では、ヒメガマやヨシなどが混在する湿性草地の中でも、ヨシを限定的に利用することを確認しました。

 また、岡口・辻野(2016)などに記載されていたねぐらに適する環境要因を満たさない地点のねぐらについても調査を行う中で、これまで例外として扱われることもあったそのようなねぐらについても共通する要素が見られたため、それが例外を説明し得る成因なのか、次年度の研究で明らかにする予定です。

2021年度

ねぐら入りするツバメ集団の時刻ごとの動きと個体数変移

 熊本市内のツバメのねぐらにおいて、ねぐら上空に集まったツバメの個体数を5分毎にカウントする方法で調査し、時刻ごとの個体数の推移を明らかにしました。また、本研究の調査地点においては、日没時刻後約10~20分の間に個体数がピークとなることや、最大個体数も明らかとなりました。尚、ねぐら入り前にすべての個体がねぐら地点の上空だけに集合するのではなく、別の地点で一時的に集合し、ねぐら上空の個体数ががピークとなった時間帯にかけてねぐら地点上空に移動する大きな集団もあることがわかりました。

 - 2022年3月 [ 日本生態学会第69回大会 高校生部門ポスター部門] において発表しました → 要旨リンク

2020年度

井川遊水地の鳥類相と出現地点

 本研究の調査地には、住宅街に囲まれたヨシ原があり、これまでにも多様な生物が確認されていました。本研究では、それらの中から鳥類に研究対象を絞り、作成したメッシュ地図を用いて定期的にラインセンサス調査を行いました。その結果、調査期間に合計49種の鳥類が確認できましたが、この結果は数年に及ぶ調査を基にした既出報告の種数と比べて明らかに少なかったため、期間を延長して調査を継続予定です。また、オオヨシキリについては、一見しただけでも高い密度で繁殖していることが推測できる状況だったため、スポットセンサスを用いて密度や出現地点の調査を行いました。その結果、ヨシ原のある2つの区画に集中して分布していることが明らかになりました。

 - 2021年3月 [ 日本生態学会第68回大会 高校生部門ポスター部門] において発表しました → 要旨リンク

bottom of page